さて、学会は3日間開催され、メイン会場では今年のテーマに沿った世界的に有名なドクターが講演し、サブ会場では、企業がスポンサーとなった講演や一般講演が行われます。メイン会場を基本に、その他聞きたい話をサブ会場を回りながら3日間過ごしました。 感想としては、テクニック的なものは特に目新しいことはなく自分の日々やっていることとさして変わりはないなと言う印象を受けました。
また普段、疑問に思っていたことが解消された部分もあります。中には「おや?」と思う方法もあります。というのもインプラント概念は古代からありましたが(象牙や貝殻などを失った歯の変わりに入れて隣の歯と縛って固定しているというものが発見されています)、それが、1960年代にチタンと骨が結合するということが発見されてから急速に進歩した治療法です。
従って、現在と同じチタン材料が使われるようになってから50年程度でしょうか・・・学問的にはまだまだ若い部類に入ります。そういう意味で、毎年様々な新しい発表がありますが、数年後にはもはや時代遅れとなって行われない治療法も出てきます。ですから、漫然と企業の受け売りを過信せず、自分の耳と頭で発表を聞いて考えなければなりません。 色んな意味で、ためになる学会でした。

▲今回の参加者は、約2,500人とのことです。
また、国際学会のもう一つの目玉は最新の医療機器や材料の企業展示です。 学会のメイン会場と同じかそれ以上に広い会場に所狭しと展示してあります。もちろん講演にその新しい医療機器などを使用した報告もあります。その講演を聞いた後、 実際にその機器に触れてみる良い機会です。今回もいくつかこれは・・・と思うものを実際に手に取ってみてきました。
ただここが問題なんですが、なかなか日本には入ってきません。厚生労働省の認可がなかなか下りないからです。そのため機器を見ながら使いたくても、使えないというジレンマに陥ります。これがあったら患者さんも早く咬めるようになるのに・・・とか、今までのように痛い思いをしなくても良くなるのに・・・と思うのですが。物によっては、世界のほとんどの国が使用を認めているのに、日本と韓国だけが許認可がおりていないというものもあります。確かに日本では数年前に薬事法が改正されたために手続きが以前より難しくなったことがネックのようですが・・・。だから日本ではここ4年間何も新しい医療機器・材料が全く入ってきていないと言っても過言ではありません。もちろん、何でも許可を出すというのも問題ですがね。
これだけ世界中で使われているものが、経済大国・日本で使えないという非常におかしな現象が歯科に関わらず起こっているのが現実です。よく抗ガン剤なんかで聞きますよね。日本ではまだ使えない・・・っていうのを。経済大国でありながら最新の医療機器・材料を使うことの出来ない医療難民を多く抱える日本の現状には頭が痛いばかりです。あまり、文句を言ってもしょうがありませんが何とかして欲しいものです。今ある環境で、少しでも患者様のニーズに応えられるよう、日々精進するのみです。
▲ 最新の医療機器や材料の展示会

▲日々の診療に活かして、多くの患者さまに喜んでもらえるよう頑張ります。


